2025.06.05
「ちゃんと磨いてるのに、また虫歯…」
「毎日歯磨きしているのに、なぜか自分だけ虫歯が多い気がする」
「家族や友人は何もしなくても虫歯ゼロなのに、私は毎年治療ばかり…」
このように、「虫歯になりやすい体質ではないか?」と感じている方は少なくありません。実際、虫歯のなりやすさには“体質”や“口腔環境の個人差”が関係していることがあります。ただし、「体質だから仕方ない」と諦めてしまうのはもったいないこと。適切なケアをすれば、虫歯リスクを大幅に下げることは十分可能です。
この記事では、虫歯になりやすい体質の正体と、日常生活でできる対策について、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
唾液には口の中を洗い流す「自浄作用」や、虫歯菌が出す酸を中和する「緩衝作用」があります。唾液の分泌量が少なかったり、酸を中和する力が弱いと、虫歯ができやすくなります。特に口呼吸のクセがある人、加齢や薬の影響で唾液が減っている人は注意が必要です。
歯が重なっていたり、奥歯が深く噛み合っていたりすると、歯ブラシの届きにくい“死角”が増えます。その結果、磨いているつもりでも汚れが残り、虫歯の原因となることがあります。
虫歯は“細菌感染症”の一種です。特定の虫歯菌(とくにミュータンス菌)が多く存在していると、同じような食生活でも虫歯になりやすくなります。これは、幼少期の感染状況や生活環境にも影響されます。
「甘いものは控えているけど間食の回数が多い」「飲み物を少しずつ長時間飲むクセがある」など、お口の中が長時間酸性状態になる習慣も虫歯のリスクを高めます。
・しっかり噛んで食べる
・水分をこまめにとる(ただし糖分の多い飲料は控える)
・口呼吸ではなく鼻呼吸を意識する
唾液の質が気になる方には、唾液検査(サリバテスト)を行うことで、より正確な対策が可能になります。
歯並びの状態により磨くべきポイントは人それぞれ異なります。当院では、患者さん一人ひとりに合ったオーダーメイドのブラッシング指導を実施しています。フロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシといった補助器具も使い分けることで、磨き残しを減らせます。
フッ素塗布やシーラント(奥歯の溝を保護する樹脂)が、再石灰化を促進し、菌の侵入を防ぐバリアを形成します。特にリスクが高い方ほど効果的です。
自宅ケアだけでは落としきれない汚れがあります。3〜6か月に1回のプロフェッショナルケアで、虫歯になりにくい口内環境をキープしましょう。
虫歯になりやすいのは体質だけのせいではありません。日々のケア方法、食生活、口内環境の整え方によって、“虫歯になりにくい体質”へと改善することは可能です。私たち歯科医の役割は、「治療すること」だけではなく、「虫歯をつくらせないこと」です。
おおいし歯科医院では、虫歯リスクの高い方へ向けたリスク検査・カウンセリング・生活習慣改善サポートを行っています。
「ちゃんと磨いているのに、また虫歯…」と感じたら、体質のせいにする前に、一緒に原因を見つけて、変えていくお手伝いをさせてください。
お気軽にお問い合わせ・ご来院ください。
行田市の歯を守る
おおいし歯科医院
☎電話番号
048-564-4182
投稿者: